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京都高低差崖会

京都高低差崖会は京都の凸凹地形を探索しています。平地ではいられなかった、高低差が生まれてしまった、京都ならではの「まちの物語」「土地の記憶」を読み解いていきます!

近所の旧河道:賀茂の小水路

京都市北区 上賀茂 旧河道

京都市北部の上賀茂に住んで10年近くになりますが、先日近所を散歩していたら旧河道らしき小溝を見つけました。今まで気付かなかったなあ。

公園のなかの旧河道(?)

北山橋東詰を少し北に行った地点の「菖蒲園公園」の中に、「小水路」を発見しました。幅は50cmに満たない、本当に小さな水路です。今にも埋没しそうな「溝」ですが、上流では部分的に流れが地上化していました。

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● 写真:菖蒲園公園の溝(もしかしたら来週には埋まっているかも)


● 地図:菖蒲園公園の地点

そこでここしばらく、この「小水路」「溝」について探っていたのですが、意外と正体は立派な川であることが判明しました。

村境の川だった!

調べてみるとこの小さな水路、きちんと河川名称が付いていました。「菖蒲園川」という名で、上賀茂神社境内を流れる「ならの小川」が境内から外を南流しながら、最終的に泉川(下鴨神社境内の小川)に注ぐ小河川なのでした。

しかもこの「菖蒲園川」は、「愛宕郡上賀茂村絵図」(江戸後期)にもしっかり記載されていて、元々は上賀茂村と下鴨村の境界であった川でした。見かけは細くて小さいですが、存在感ありますね。

発掘調査でも流路が出土

昨年(2013年)の京都府立大学構内の遺跡調査(植物園北遺跡)で、この「菖蒲園川」の旧河道が検出されました。上賀茂神社から南流して、流路が東西方向に変化したあたりの地点です(調査区5区の「SR5125」です。ちなみに「菖蒲園川」は中世まで「乙井川」と呼ばれていました)。

※ 実はこの「菖蒲園川」ですが、京都府立植物園内の半木神社が浮かぶ池の水源として今も生きています。皆さんも流れを目にしたことあるかも。

植物園北遺跡・現地説明会資料(2013年2月)京都府埋蔵文化財調査研究センター

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● 図:明治22年・仮製図を村単位で着色

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● 現代地図で確認

旧河道はやっぱり面白い

今回期せずして、僕の地元である上賀茂村にとって重要な河川を近所で発見できました。上賀茂学区住民として満足高です。

上賀茂村の中心部(社家町)付近は、小河川や道路がどうも規格的に配置されているようで、個人的に積年の謎となっています。今回の「菖蒲園川」の流路もやや人工的な感じ。今後も探索を続けたいと思います。

ではでは。
日常に旧河道を。(梅)

※ この記事には続きがあります。

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